shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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造林杉の話でも

DSC_2221.jpg
前にも紹介した写真ですが再掲。
左が樹齢150年未満の造林杉、右が150年以上の天然杉。
もちろん150年を境に品質がガラッと変わるわけではないのですが、一応、150年を区切りに造林杉と天然杉とわけられます。
150という数字は建材としての品質を基準にしているだとかなんだとか言われていますが、詳しいことは謎です。

大館曲げわっぱに大きく関わってくる杉のお話を、いままでのおさらいも含めて紹介します。

秋田杉は日本三大美林の一つに数えられ、木目美しく、香りよく、まっすぐで幹の太い木が特徴です。かつては米代川流域を中心に多く採れました。

しかし、高度経済成長期をピークに年々供給量は減少。杉自体は山に多くあるのですが、山奥になればなるほど伐採が困難になるため、収穫可能量の保護の為にも、採りすぎないように計画的に供給量を減らしてきました。

コンポ 1 (0.01.13.18)

それでも、供給に木の成長のスピードが追いつかないため、平成24年度をもって国有林からの天然秋田杉の供給はストップとなります。
ともなれば、当然いままでと同じように天然秋田杉を仕入れることは難しくなってきます。近隣の県から天然杉(not天然秋田杉)を仕入れるとか対策はそれぞれに打っているとは思いますが、影響は少なからずあるでしょう。

さて、こういう状況ですので、この先、比較的樹齢の若い100~150年あたりの造林杉がより多く出回ることになるかと思います。当然、木目はまだ粗く、樹齢200、300年のものと比べると遜色があるのは致し方ないところです。

しかし、問題は木目だけではないんです。
というわけでもう一度この写真で比較。
DSC_2221.jpg

左の造林杉のほうは節だらけなのがわかると思います。
節のあるところは曲げると折れてしまうので使えません。あと外側の白い部分は柔らかく伸縮性が大きいため、基本的に使いません。
そうすれば使えるところはどうしても幅が狭くなってしまいます。

ですから、一本の木から採れる使える部分が少なくなるため、仕入れる本数を増やしたり、節を避けて木取りとかしていたら、コスト高になり、必ずしも天然杉より安くなるとは限らないそうです。その上、木目が広い分、今まで通りの工法だと、曲げたとき予想外のシワができることも。

あれまぁ、見た目が見劣りする上、大して安くもならないなんて、大変なことですな。


というわけで、いままでと同じデザインで勝負してはただの劣化版になってしまうので、そこで開催されたのが「高齢級材を使用した新作展」。これは「曲げわっぱの森」から樹齢102年の木を試験伐採し、それをつかって新しいデザインをしてみようという試みです。
DSC_2614 のコピー
これはその中の一つ。「ドーナツトレイ」。

DSC_2613 のコピー
このように木を六角形に組み合わせることで、幅が狭く、節の多い杉材から広い板をつくることが出来ます。また、木の色が赤から白に変わる外側の部分を使うことで、おもしろい模様をつくっています。


このような状況から、やはり何かしら転換を余儀なくされることとなります。
しかし、どうやらそれぞれの工房は、今ブームのおひつ、お弁当箱をつくるのに大忙し。
ここはやはり、産業内外からいろんな人の知恵を絞って、地場の財産である曲げわっぱを盛り上げて、次に繋がるデザイン、企画、技術開発を行ってほしいです。

そのためにも、大館の人にもっと曲げわっぱに目をむけてもらえるといいですね。
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[ 2010/07/25 02:41 ] 大館曲げわっぱ | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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