shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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鎌田曲物工芸にいってきました!

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9月16日、大館下川沿にあります「鎌田曲物工芸」の伝統工芸士、鎌田正三朗さんを訪ねました。
鎌田正三郎さんは奥さんと息子さんの3人で仕事をしています。
典型的な「家内制手工業型」です。
大館にある曲物工房には珍しく、丸太から製品になるまでを一貫して自社で行っています。

そんな鎌田さんのもとへ前々から行こう行こうと思っていたのですがある大問題があったのです・・・。
それは、、、


鎌田さんの言葉が理解できない・・・。

秋田に来て時折顔を見せる「言葉の壁」。
とりわけ鎌田さんは訛が強く、半分くらい聞き取れないという惨状。

というわけで、体験工房の方に通訳として付き添っていただくことになりました。

日々、感謝です。

以下、一気に鎌田曲物工芸を紹介します。
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鎌田さんは実は曲物のお茶道具に関しては第一人者。
ということはお茶道具の曲物の頂点になるわけですね。
ですが知名度は皆無。隠れた実力者さんです。

とくに大館わげわっぱの水次ーみずつぎー(写真奥のやかんのようなもの)はほぼ鎌田さんが手掛けています。
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水次のこの注ぎ口を水が漏れないように差し込むのはかなりの技術を要します。

普通の曲げわっぱとは違う技術を使うわけですから、誰でもできるものではありませんね。

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お茶道具は寸法、形、細工がきっちり決まっているそうです。
例えばこの建水(けんすい)、流派によって綴じ目の数、幅が異なるそうです。

そしてお茶道具にはとびきりにいい材料を使っています。
おそらくこの工房で使っている材料は大館イチでしょう。

そんな材料でつくるお弁当箱も極上な逸品。

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いろいろなサイズ、形があります。

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綴じ目もなんともかわいい感じに仕上がっております。
そんなお弁当箱も、とりわけ高額というわけでもありません。

なんでこんなにいい材料で曲げわっぱがつくれるかというと、そもそも極小規模な工房故に、少量生産なのでいい材料を存分に使えるのです。さらに人を雇っておらず、家族内で完結しているため人件費に頭を悩ませなくてすみます。
「人を雇ってたらやっていけないよ。」と語ります。小規模の利もありますが、代わりがきかないというデメリットもあります。

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実は鎌田さんのお弁当箱は直接工房に行かない限り、大館ではほとんど手に入りません。
大量につくることが出来ないため、今は主に取引している化学物質過敏症に配慮した商品を取り扱う会社に卸すのがほとんどだそうです。
そしてそこに卸すものはそうした過敏症の人でも大丈夫な指定の接着剤を使い、白木のままでサイズも柔軟に対応させていくそうです。

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そうして「(子供向けに)もっと小さいの」と要望があり、どんどん小さくなっていったお弁当箱。
こうした柔軟なモノづくりは小規模ならではですね。

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サイズ違いのお弁当も、こうした簡単な型をつくれば出来てしまいます。
こうした道具も自らつくります。

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このぼろぼろなセイロはお客さんが「これと同じものをつくって。」と持ってこられたものだそうです。
そういった持ち込みにも対応していきます。

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こちらは竹でつくられた曲物。
これも持ち込みだそうで、こうしたサンプル品がたくさん並べられています。

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木のなかにはこんなシマシマなものもあったり、木目が曲がっているものもあったり。
でもそんな普通では検品で弾かれてしまうものでも、それを好むコアなお客さんがいたりするそうで、そういった要望にも応えます。

実際に回ってきた工房の中でもとりわけ、柔軟性のあるモノづくりがされていると感じます。


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これは、ダストボックスでしょうか?三角型なのは部屋のコーナーにも置ける、と分析しました。
異色を放っていると思ったら、デザイナーによるデザインだそうです。

三角型をつくるのは苦労したそうですが、「つくったけど一個も売れねぇ。」とのこと。
売り方にもよるでしょうが、やはり売れるのはベーシックなタイプ。

なにか「斬新な」とか「既成概念を壊す」とか、、、そういったことが小言に思えてきます。

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こちらは息子さんです。
このかたの言葉は普通に聞き取れます。なので言葉の問題はこの日はあまり心配ありませんでした。

おおかた曲げわっぱをつくっているのは鎌田さんは息子さん。とても小さな工房です。

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あ、ここにもありましたね赤いお盆。

昔はこんな小さな工房でも大手から1000個単位で注文があったそうです。
その数をこの工房で・・・壮絶な日々だったことでしょう。


さて、ではそんな鎌田曲物工芸の工場をのぞいてみましょう。

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道具たちがカーニバルをしてました。
もう完全なる鎌田ワールド。

糸のこ、丸ノコ、自動カンナ、ベルトサンダー・・・いわゆる一般的な木工機材しかありません。
しかし、ここから大館をこえて日本屈指の曲物が生まれていくのを考えると、職人のパワーの凄さを感じます。


さて、鎌田曲物工芸訪問を通して。
奥まった場所にひっそりと工房を構え、家族だけで細々と曲げわっぱづくりに励んでいますが、出来上がるものは素晴らしく、お茶道具に関しては他の追随を許しません。
そして、小規模ならでは、製法、材料にこだわり、かつ柔軟なモノづくりがされています。

しかし、全国的にはもちろん、大館でも知名度は皆無。
そもそもそんなに注目されても大量生産が出来ないため、注文が殺到しても困りますが、こんなに素晴らしいモノづくりがあるのに誰も知らないというのは勿体ない。

そしてもし、今は自転車をこいで数キロある大館中心部に通う元気な鎌田さんですが、なにか病気や怪我で仕事ができなくなったら、人知れずこの工房も終わってしまうのだろうか・・・と考えると全国にあるこういった工房の置かれた状況を窺い知ります。

こういった工房が持っているものを活かしたら、伝統産業どころか日本も変わりそうな気がします。

日本はあまりに、もったいない。
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[ 2010/09/21 01:16 ] 大館曲げわっぱ | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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