shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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「時代」にあわせて①

DSC_4122.jpg

最近、自分の使っている曲げわっぱの弁当箱も、使い込んで味わいが出てきました。

よく見ると継ぎ目が少し剥がれかかっています。
でも焦ることはありません。こういうことになってもメーカーに相談すれば簡単に直してくれます。
これがどうやって作られているか、どんな接着剤を使っているか”知っている”からです。
そして樺縫いも侮ってはいけませんね。
これが無かったらどんどんペリペリっと剥がれてしまうでしょう。
単なる装飾というわけではありません。


さて本題に入ります。

「時代」にあわせて伝統工芸はちょっとずつ変容しながら受け継がれてきました。
南部鉄器を例にとっても、本来は茶の湯釜が始まりで、それを「もっと手軽にお茶を楽しみたい!」という願いから取っ手と注ぎ口がつき、いまの「鉄瓶」が出来ました。

「時代」に合わせたものづくり。
いまや職人の誰もが口にするフレーズではないでしょうか。

しかし、生活様式が多様化した現代において「時代」とはなんでしょう?
多様化した生活に順応するように、フラットなものをつくればよいのでしょうか。
いろんな家電製品との相性を考えればいいのでしょうか。

曲げわっぱ、南部鉄器を例に自分の思うことを綴ります。

DSC_2205.jpg
一昔前の曲げわっぱの問題として、
「角が立って手に馴染まない」「すぐ汚れる、洗剤で洗えない」
といったものがありました。
こうした問題を解決するべく、写真のようにウレタン塗装をし、洗剤で洗うこともできカビる心配も無くなりました。さらに角を丸くして手に馴染むものになりました。

こうして塗装を施した曲げわっぱが広まりましたが、最近では白木(無塗装のもの)が「ご飯がおいしい」「香りが良い」と良さが見直され、白木のお弁当箱を買い求める方が増えてきました。
意外と、新しく興味を持って使いだした若い方ほど、取り扱いを守ってきちんと使っているように見えます。
デメリットに思えたものも、使う人が知っていれば全く問題ないわけです。

しかし、そんな人でも曲げわっぱはわかっていても、木の性質まで知っているでしょうか。

DSC_4124.jpg
新品のときはピカピカスベスベだった曲げわっぱもススがつき、傷もついてきました。
でもこうした汚れはサンドペーパーで磨けば取れます。
表面の汚れだったら焦ることはありません。木ってそういうもんです。

DSC_4125.jpg
そして実は角を丸くした部分は一番傷みやすいんです。
木は繊維の束。いわばストローの束のようなもんです。
角を丸くするということは、ストローの口を広げるということ。
そこから水が入ってなかなか乾かず、黒ずみやすいのです。

でも別に気にしません。木がいつまでもピカピカなわけありませんし、そういうもんだと知っているから。

こういうこと知らないと、予期せぬ変化に「せっかくのきれいな曲げわっぱが台無し(泣)」とかクレームがくるんでしょうね・・・。いやいや、天然素材ですからいつまでもピカピカなんて不自然です。
こうしたクレームを「時代」の要望として、それに見合ったモノづくりをすることが必ずしも最善とは限りません。作り変えることは必ずメリット、デメリットの両方が伴います。

ではどうすれば良いか。
それは単純なこと。お客さんとのコミュニケーションに尽きます。

何故自分は曲げわっぱに表れる不具合、汚れに対して落ち着いていられるかといえば、作り手さんとのコミュニケーションの中で曲げわっぱ、杉の性質を知り、こうなることを予期していたから。
些細な欠点も知っていればなんてことはありません。
自分だってひとりの客だったわけですから、。
コミュニケーションの中で解決できる問題は意外と多いのかもしれません。

いかに知ってもらうか、知りたいと思わせるか(重要)。
いまの販売方法は説明責任を果たしているだろうか。売りっぱなしにしてはいないだろうか。


「時代」に合わせて②
に続きます。
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[ 2010/10/13 16:08 ] 伝統産業について | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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