shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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南部鉄器工房「虎山」④

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「手作りのものあたたかみがある」
「手作りの味」

よく言われる「手作りの良さ」
でも、これほど信憑性のないものはないんじゃないかと思うくらい曖昧なものです。

そんな「手作りの良さ」について前田さんに思い切って聞いてみました。
ー前田さんが考える「手作りの良さ」とはなんですか?

「その辺がわからないんだよな。何が手作りだから良いのかな?
でも俺が考えるているのは、手作りのものはアフターケアができる。多分どこもそうだろうけど、伝統工芸品は「直す」っていう前提でやっているはず。捨てなければ直すことが出来ますよと。手でつくった物は手で直すことができる。
あとは手作りの物には同じ物がないってところだね。」

ーよく工芸品は「高い」と言う方がいますが。

「品物だけみたら高いと思うでしょうね。ホームセンターに行けば安くて似たようなものもあるし。でもつくっているところをみれば、こんなに手が掛かってるし、妥当かなと思われるんじゃないかな。」

ー確かに。むしろ安いなぁ(買えるかどうかは別として)と思います。

「そうなんだよ。海外のブランドだったらステンレスのポットでも何万円もするだろ?イタリア製、フランス製っていうブランドに弱いからね。南部鉄器は重いって言われるけど、そんなことはない。だから逆に意地悪で○○○製のは重くないですか?南部のほうが安いし軽いですよって言うんだよ笑」

ーこんなに手間がかかってるのに、この値段なのは何故ですか?

「原材料の鉄は買うけど、あとは鉉(つる=取っ手)以外は全部自分のところで一貫してやっているからね。鉄は溶かせば何度でも使えるし、型に使う砂だってリサイクルできる。だから私たちはエコでもあるんだよね。
分業して間に人を挟むごとにコストがかかる。その辺が盛岡の南部鉄器が生き残ってこれたのもそれが理由かも。」


分業化してるところは量産性には優れているけど、必然的にコスト高になるうえ、一人一人が独立できないというデメリットがあります。そういった産地は後継者の問題も抱え、難しい局面の中にいます。

「ただ、手作りのものは直せます、ダメになった古いのも持ってきて下さいって言ってるけど、自分でも疑問だけどね。だって買ってくれないと商売にならないんだから笑。消費期限10年ですとでも書こうかな笑。もしかしたら俺も勉強できたらこんなことやってなかったかもしれない。
でも、今は儲からないかもしれない。でも次の世代まで南部鉄器っていいな、使ってよかったな、と思ってくれたらいいね。口コミでお湯はおいしい、体にいいって広がればそれでいい。」


手作り村の工房を回っていると、丁寧に説明したお客さんが買わずにお店を出て行ってもいい、と言います。「まずは南部鉄器の良さを知ってもらえれば」が合言葉。時には別の工房の商品を紹介することも。

商売的に見たらこれほど効率の悪い商売はないでしょう。
でも、職人の世界にはそんな話は通用しません。好きでやってる仕事ですから。

結局は原動力はそこなんだな、と再認識しました。自分の手でつくった物が、お客さんの喜びになり、自分の喜びにもなる。手作りで最初から最後まで手掛けるからこそ、職人はいまもこうして黙々とつくり続けているのでしょう。

もちろんお金の話も大事だけど、生き甲斐、やる気、今そこに対する取り組みは十分だろうか。


以上でインタビューを終わります。
お話に付き合って下さった前田さん、ありがとうございました!
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[ 2010/10/15 13:11 ] 南部鉄器 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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