shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

[タグ未指定]
[ --/--/-- --:-- ] スポンサー広告 | TB(-) | CM(-)

南部鉄器×中国

南部鉄器をネットで調べていると中国の話題がしばし見受けられます。
おもに、「南部鉄器の商標登録」「南部鉄器が中国市場に進出か?」という話題が挙げられています。

「南部鉄器の商標登録」については、中国の個人が南部鉄器を商標登録しているという問題。それで本場の南部鉄器がその名称を使えないという事態になっています。ありゃまぁ。

「南部鉄器が中国市場に進出か?」という話題に対して、南部鉄器協同組合の方にちらっとお話を伺いました。



かねてから各工房単位で中国との取引を行っていたようですが、最近この話題がとりだされるようになったのは、上海万博で、中国のプーアル茶と合わせて南部鉄瓶をPRしたのが始まりです。

お茶を好む中国の文化と、高級品ということが好景気に湧く中国市場にマッチし、いま中国で南部鉄器がブームになっているとかなんとか。
国内市場は低迷し、あらたな市場としては大いに期待できると、生き残りを懸けて南部鉄器の大きな工場が参入したそうです。

これでお金が入ったらビジネスとしては成功なんだろうなぁ~、と思いながら意外と組合の方の期待感は薄いようでした。

そもそも、輸出となると膨大な輸送費がかかります。ましてや重量があるうえ、かさばる鉄瓶なら尚更です。
輸送費を節約しようとコンテナに大量に鉄瓶を詰め込もうものなら、伝統的な工法のものだったら一年あっても満杯になりません。
ですから本格的に中国進出が可能なのは量産体制の整った大きな工場のみです。しかも日本の何倍という値段で中国で売ることになります。

中国進出の話題でよく名前が挙がるのは、盛岡の中でも大きな工場を持つ「岩鋳」と水沢の「及源」。どちらも生産能力の高い工場です。輸出の恩恵を受けるのはこうした大きな工場となります。

もうすでに中国では模造品が出回っているようで、そうした製品とも競合となります。さすがに焼き型のものは真似できないようですが。
今は売り上げも好調とネット界隈でも言われていますが、工芸品としての奥深さ、アフターフォローといったことで勝負できない分、一時的なものかな、とは思います。


やはり理想は内需の育成。
南部鉄器といえど、いわば鉄のかたまり。その風土で育った人々の価値観をもって始めて芸術品となるものです。また人々の価値観を育んでいくのも伝統産業の使命でもあります。

藁をもすがる思いで中国に市場を求めている事情も察しますが、今求められているのは継続的な内需をいかに開拓していくかというアイデアなはず。

この中国進出でとりあえずお金が入って産地が元気になったら、次は内需に対する取り組みに期待したいですね。
スポンサーサイト

[タグ未指定]
[ 2010/10/31 02:59 ] 南部鉄器 | TB(0) | CM(3)
No title
おはようございます。

なるほど。
対中国で業界全体が潤っているのではないのですね。

とても勉強になりました!


市場規模が縮小していく中で
継続的な内需の開拓は種々の業界が課題としていますね。

ブログの記事を読んでいて、南部鉄器業界だからこそできる
“スローライフの提案”てあればおもしろいと思いました。
(家電量販店ではあっという間にお湯が沸く商品の
売れ行きが好調のようですが、その流れとは逆の発想です。)

また、伝統工芸品業界同士で連携を深め
伝統工芸品業界だからこそできる日本の新しい
ライフスタイルの提案が生まれたら素晴らしいとも思いました。


私の周囲では風邪気味の人が増えてきました。
体調にはくれぐれも気をつけてください。

これからも、ブログ、楽しみにしています。
[ 2010/10/31 11:04 ] [ 編集 ]
Re: No title
いつも読みにくい文章で申し訳ないです。

> 対中国で業界全体が潤っているのではないのですね。
盛岡では、以前から個人的に海外と取引をしている工房はあるようですが、そんなに力を入れているわけでもないそうです。
水沢の方にお話を伺ってないので、確かなことは言えませんが、水沢のほうが量産体制が整っている工場が多いため、輸出向きであると言えます。
どちらかというと水沢の方が中国進出に尽力しているのかな、というのが個人的な印象です。

> “スローライフの提案”てあればおもしろいと思いました。
まさにそういうことだと思います。
例えば、いかに良い食材でも料理の仕方を知らないお客さんには買われません。
同じように、その物があるライフスタイルを想像できなければ本当の良さに気づいてもらえません。

工芸品は、ライフスタイルを提案して初めてお客さんに受け入れられるものだと思います。
では今、誰が主にそれをやっているかというと、伝統産業の人たちではなく、テレビや雑誌なんですよね。
もちろん、伝統産業の組合は弱体化しており人手不足ということもありますが、広報の部分が充実していないのはもったいないですね。
[ 2010/11/01 03:26 ] [ 編集 ]
No title
お返事ありがとうございます

>いつも読みにくい文章で申し訳ないです。

とんでもないです。
いつも感心して読ませていただいてますww

>工芸品は、ライフスタイルを提案して初めてお客さんに受け入れられるものだと思います。

おっしゃる通りだと思います!

>もちろん、伝統産業の組合は弱体化しており人手不足ということもありますが、広報の部分が充実していないのはもったいないですね。

本当にもったいない話ですねぇ。。
伝統産業に関わる人だからこその提案があると思うのですが。
(「いつかshojiさんプロデュースで企画してみては?!」なんて思ったりなんだりww)


次は石川県「輪島塗」ですか!
どうぞお気をつけて。
[ 2010/11/01 21:09 ] [ 編集 ]
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック
プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



    上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。