shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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南部鉄器「田中鉉工房」②

コンポ 1 (0;01;15;12) のコピー

「もやし」とよばれる、鉄が腐食してようなザラザラ感を出す加工があります。
様々な方法があるようですが、今はもっぱら曲げられた鉉にホウ酸をかけて熱することで「もやし」が施されます。
かつては赤土などを用いる手間をかけた方法もあったそうですが、今はもうやっていないとのこと。

盛岡の鉉工房は田中鉉工房のみ。
ここには南部鉄器の鉉の伝統が濃縮されています。

引き続き、田中鉉工房の田中二三男さんにお話を伺っています。

ー鉉の形を決める基準ってあるのですか?

基本的には鉄瓶の本体を逆さまにしたのが鉉の形。
(鉉と本体の比率はだいたい1:1になります。)
工房によって大振りの鉉だったり華奢な鉉だったり好みはあるね。

だけど最近は、ぴょこーんと高かったり、でっかい鉉の注文がある。たまに。
展覧会とかコンテストとかの一品ものでそういうのが来るね。
審査員の目を惹くためにね。オレは使いにくいと思うんだけど、そういうのが賞に入っちゃったりするんだよな。だから困っちゃうよ。
今までのイメージとは全然違うから作るのは大変。ただそういうのは一発限りで次から注文は絶対来ないね。



ー田中さんは工房に弟子入りして最初から鉉をつくっていたのですか?


そうだな。最初は座(鉉の本体との接合部)をつけたり、もやしをいれたり。曲げるのは一番難しくて、たまにいたずらでやってたけど、親方が体調が悪くなって曲げられなくなってから少しずつやるようになった。だから曲げ始めたのはこの仕事を始めて13年くらいしてからかなぁ。


DSC_3894.jpg
様々な鉉たち。盛岡手作り村の展示室にて。
今はもう田中さんのみが作り方を知る鉉もあるんだろうなぁ。

ー最近はどんな種類の鉉がよく注文で来ますか?


今の釜屋さんはあんまり高い鉄瓶を作らなくなったから、今は袋鉉でない平凡な安い鉉が多いかな。
中にはこれは袋のほうがいいんじゃないかなーって思うときもあるけどね。


ー袋鉉にこだわるお客さんは多いですか?


あんまりいないんじゃない?お客さんはとりあえず展示してあるものを買うでしょ。中には「これは袋じゃないからなぁ」って人もいるけどね。
昔は鉄瓶を注文してつくってもらう人もいたんだけど、今はそういう人いないでしょ。そういうお客さんが増えてくれたら良いんだけどな。
今は文化が違ってきてるからな。今は一般家庭向けでしょ。昔はお金持ちの商家なんかがお店のPRだとか家宝にするために高い鉄瓶をつくらせたもんだけど。お茶やってる人もそんなにこだわらなくなっちゃったんじゃないの?
オレはなんのためにやってんだか苦笑


ー最近は鉉以外の注文とかはここに来ますか?


注文はあるよ。火箸とか。でも一般家庭で使わないでしょ。一回作れば一生もんに近い。そんなに注文はあぁりませーん。たくさん注文があったら大変だ。


ー実際、儲かる仕事とは言えないものですか?

儲からないね。オレが儲けようとすればどうしたらいいんだ?鉄瓶屋が増えるのか?
ま、なんとかしないとな。


DSC_4142.jpg
盛岡手づくり村は工房の作業を窓越しに見ることが出来ます。田中さんの仕事も間近で見られます。

ーお客さんの声とかを聞く機会ってあるのですか?

ほとんどここの窓越しの会話だけだね。
最初は見られるのは気になって嫌だったけど、今はだいぶマシになったな。


ー納期が近かったり、忙しいときはお客さんと話をしてる場合じゃないですよね。

お客さんに変な態度とるとアンケートに書かれていじめられるからよぉ。
お客さんはここをサービス機関だと思ってくるからね。オレらはとくにお金貰ってるわけじゃないし、その辺勘違いされると困っちゃうけどね。



③に続きます。
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[ 2010/11/03 04:41 ] 南部鉄器 | TB(0) | CM(1)
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[ 2015/07/21 09:56 ] [ 編集 ]
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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