shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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人間国宝・濱田幸雄さん、顔料染め

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いの町内にある、とある飲食店に飾られた人間国宝・濱田幸雄さんの作品。

自身が漉いた和紙に自身が考案した顔料染めにて描かれています。

よくみる着色された和紙は、大半が染料による着色です。
顔料で和紙を染める、これって実はすごいことなんです。

染料と顔料の違いについては説明を省きますが、染料より顔料のほうが色鮮やかになります。
そして顔料のほうが耐候性に優れているため、色が長持ちします。

実は染料で染められた和紙は数十年も経てば色が褪せてしまいます。
よってたとえ和紙が1000年の寿命をもっていても、染料の寿命が短いため作品も短命になってしまいます。

顔料で染められた和紙は色が長持ちするため、こうしていつまでも飾っておくことができるのです。

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この顔料染め、濱田幸雄さんが研究を重ねて自ら編み出したもので、この技術をもっているのは濱田さんの奥さんと、もう一人濱田さんが技術を教えた人のみだそうです。

濱田さんが顔料染めを編み出した頃は土佐には白い紙ばかり。それは大変驚かれたそうです。

顔料に眼をつけたきっかけは、町を歩いていたら看板屋が映画の看板を描いていたときのこと。その色の鮮やかさに驚き、顔料の存在を知り、どうにか和紙に顔料で色をつけられないかと考えたそうです。

最初は色はついても、すぐに色移りしていまい、高知県紙業試験所に持っていっても解決されず、お手上げ状態。
しかし、いろいろな薬品を調べ、仕事の合間に研究を重ね続けた結果、色移りのしない、顔料染めの技術を確立したそうです。

職人の底力ですね。

DSC_4335.jpg

そして、濱田さんの作品の特徴は「金色」。
昔は画家並みに絵を描いていたそうで、そのころから作品に金色を多用してきたとのこと。

DSC_4339.jpg

同じく金色シリーズ。

DSC_4318.jpg

こちらは「一閑張り」と呼ばれる、篭などに和紙を貼ってつくられる器。
普通、和紙をちぎって貼っていく一閑張りなのですが、濱田さんのは継ぎ目の無い一体型。

これも金色です。

DSC_4320.jpg

金色の中にもあらゆる色が浮かび上がっているのは、下地にこのような多色に染められた和紙を使っているため。
もちろんこれだけでも十分見事です。

DSC_4328.jpg

水の流れを写し取ったような複雑な模様でありながら色使いがとても力強いですね。

DSC_4325.jpg
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混ぜる色によって随分と表情が変わります。

コンポ 1 (0;00;02;10)_1

「すごいですねーってよく言われるけど、自分にとっては大したものじゃないんだよな。」
と濱田さんはおっしゃいます。

作ってる人にとってはそれが素直な思いなのでしょうね。
自分の眼に映る濱田幸雄さんは、人間国宝という仰々しいものではなく、素直に紙に向き合い続けた職人おじさんでした。
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[ 2010/11/24 19:43 ] 土佐和紙 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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