shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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伝統工芸士、佐々木さんに聞きました。part3

コンポ 1 (0.00.14.19)
part3は今と昔の曲げわっぱの変遷、大館が産地として活気のある理由をお聞きしました。

Shoji:今と昔の曲げわっぱの違いってありますか?
佐々木さん:うーん、どう違うかと言うと・・・確かに高級化はしてますね。これは伝統的工芸品に指定されたことによって、単なる日用品でなく、工芸品的な見方もされるし、漆器とかそういうものと見比べたときに目劣りするものだと行けないわけでしょ。だからみんなデザインや仕上がりをを考えるようになったから技術的にも今の方が難しくなって、高級化しています。
Shoji:今は曲げ方が工夫されたものをよく目にしますね。
佐々木さん:組合の振興策として、いろんなデザイナーに頼んで、デザインを考えてもらうんですよ。そうすると、考える人は作る人じゃないから、とんでもないものを考えてくるんですよ。いろんなことを。そんで作る人は苦労して苦労して、それになんとか応えようとするから、形とか複雑化してくるし、それで仕上がりもきれいでないとだめだからね。
Shoji:僕もついこの間、雑誌でそういったものを見ました。ただ、そういったものとなると高額で、買い手がなかなかいないんじゃないかと思いました。
佐々木さん:そうそう。こういう考え方があるんですよ。新しいものを作って展示会や発表会を開く、そうすると、普通作っている曲げわっぱって言うのは、ほとんどテーブルウェアでしょ。大きさも、色合いもそんなに変化がないわけですよ。曲げわっぱの中から見ればいろいろな形があるように思うけども、大きい目で見れば変化が少ないんですよ。だから展示会をやって、人目を惹いて、客寄せをするということもある程度必要になってくるんですよ。そうすると少し奇妙なものとかができて、実際に売れるかというと疑問ですね。
Shoji:そうやってデザイナーと絡むと高価になりがちなんですね。
佐々木さん:そうですね。数の出るものだったらある程度コストダウンもできるけども、一個や二個といったものはコストダウンも難しいし、技術的にも今までと全く違うものの場合は苦労もあるし、そうするとコスト高にもなるし、実用性はどうかなっていうのもあるし、看板にはなっても実際使ってもらっているかどうかは疑問ですね。

Shoji:そういった新しいもの、実用品のものとある中で、現在の曲げわっぱについてどう思われますか?
佐々木さん:まぁ全体的に見れば、だいたい世間の傾向に合った流れにはなっているかな。昔のものがいいからと言って同じものを作っていても時代に合わなくなってくるし、時代が変わってきてるから、使い道が同じでも使い方が違ったりとかあると思います。そうするといくらか今風に対応していかないとだめなので、どちらがいいかとも言えないしね。昔は「使えればいい」わけで、今みたいに細かいところきれいに磨いたりとかしなくてもよかったんです。昔のものを実際手に取ってみると、それなりには工夫はしてあるけども、重ねたところがぴったり密着してなかったりとかあるんですよ。でも当時はそれで良かったんですよ。腕のいい職人でもそういった小さなところまで考えようとしていなかったように思います。
Shoji:実用品ですからやはりきれいと言うよりも使えることが大事だったんですね。
佐々木さん:そうですね。今は美しさが求められるから、高級化してますね。
Shoji:佐々木さんが思う曲げわっぱの魅力ってなんですか?
佐々木さん:何でしょう?
Shoji:やっぱりもう長年やっていらっしゃいますから、もう当たり前になってきていますか?
佐々木さん:そう。それこそ最初から曲げわっぱに魅せられてこの道入ったわけでもないし、会社に必要だったから始めて、それがいつの間にか伝統工芸士という資格を取ったらこっちの方に引込まれてしまった感じだから特別なにかってわけじゃないけど、でも長年やっていれば、それなりの良さっていうものは感じるし、こういうところはこうしなきゃって考えることはあります。
Shoji:そうですか。佐々木さんは曲げわっぱをPRするときどういったところを紹介します?
佐々木さん:今はここの体験工房にいるから、曲げわっぱのお弁当箱を使った上での良さ、材料の良さを主に紹介してます。ただ実際、嘘を言っているわけではないけど、お弁当箱としての機能を考えると、蓋に水分が漏れないような仕掛け、汁物を入れたときに漏れないようにだとかっていうのはないから、逆さにするとだめなわけですよ。仮におかずを入れられるようにウレタン塗装をしていても逆さにしたら漏れてしまうし。いまデパートとかスーパーで売ってるものはゴムのパッキンとか入っていてそういうことがクリアされているわけでしょ。私はそこが曲げわっぱの弱点だと思っています。そういうところが時代に対応できてないですね。

Shoji:話は跳んでしまいますが、ここ大館が産地として活気がある、と言いますか全国にあった産地の中で生き残った要因とは何でしょう?
佐々木さん:これはやっぱり伝産に指定されたのが大きいですね。あとはメーカーさんがたくさんいたこと、あと大館工芸社が全国的な販売網を持っていたから曲げわっぱの知名度を上げたということも私はあると思います。
Shoji:ものが良くても市場を持っていないと売れませんからね。
佐々木:今でこそ、実演販売のように直接売りにいっているところも力はありますが、まずはデパートとかに全国的に販売して多くの人の目に触れておくそういうことも大きいですね。
Shoji:売り場としてはデパートとか百貨店がメインですか?
佐々木さん:そうだと思います。
Shoji:他の産地と比べて通信販売に力を注がれているようですが、そちらからの注文はどうですか?
佐々木さん:徐々に増えてきているみたいでよ。
Shoji:と言いますのもインターネットを活用している産地というのは少ないんですよ。これからの伝統産業というのもそれらに無関係ではいられないですもんね。その点でも活気があることが窺えますね。
佐々木さん:インターネットが普及した当時は、私も会社にいてインターネットでの販売を主張したことがあるんですよ。ただ、営業の方からそんなことしてもいくらも売れないと言われて、その案が没になったことがあるんですよ。でも今はその会社もインターネット販売をしていますね。

part4
に続きます。part4では材料となる木のことをお聞きしました。
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[ 2010/05/28 16:39 ] 大館曲げわっぱ | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

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