shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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ものをつくることと地域性

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楮の収穫からへぐるところまで体験し、和紙が原料から出来ていくのをみて感じたこと。

ものをつくるということ。これについてはもっともっと考えていかなければなりませんね。

「高知の楮は繊維が長くて薄くても丈夫な紙が出来る。岐阜の方の楮は繊維が短くてきめ細やかな紙ができる。」

「別の地域から持ってきた楮も、何年か経てばその土地の楮のようになってくる。同じ楮でも地域ごとで違う。」


と、前に紙漉職人さんから教えてもらったことがあります。
同じ楮でも地域ごとに違う。その土地の風土が紙に表れるというのは興味深いことです。


自分が大学にいたとき、作品をつくるとなっても結局出来合いのもののコラージュでしかなく、素材に対しても表面的なところしかわかっていませんでした。
ものを見るときもそうです。色、形、機能、合理性、ものをものとしか見てなかったと反省している日々です。

和紙についても結局「きれいで丈夫な紙」としか認識しておらず、紙漉職人が簀桁を振る技法的なものばかり連想していました。
しかし、それは和紙の中の表面的な部分のことであって、いま本当に大事なものはその向こうにあると感じています。


土と雨と太陽によって植物が育ち、人の代々の知恵を介してものが生まれる。
本来ならば、ものと土地の風土は切り離せないものです。

原料の産地が違えば当然、質も違ってくる。
紙も違ってくるし、それを支えてる人や風土も違う。
そこにオンリーワンの地域性があります。

そういった地域性を度外視して、もっと安く、もっと機能的に、もっとモダンに・・・とあれこれやってみても、結局変なもの、素材と色と形がチグハグしたものになりがちです。
そして例え、優れたものが出来て商業的に成功したとしてもそれが地域に根付くことは難しいです。


ものをつくるということは、もっと大きな循環の中に位置づけるものと感じます。
風土が生む素材を、その土地に伝わる知恵を使って、作り手が素材から良い顔を引き出し、ものとなって使い手に渡る。
そう考えると、作り手というのは人と風土を結びつけるパイプ役なんじゃないかと思います。

ふと店頭を眺めてみても、ものの背景に風土を感じない、技巧や個性を求めて色と形が素材と切り離されたもの、生産性だけを求めたもの、そんな薄っぺらいさを感じるものたちで溢れているように思います。
正直、今の和紙をみてもそう。世間の興味を惹くために風変わりなものを、話題性のあるものをと付加価値を求めて頑張るのもいいですが、地域性が持つ潜在価値の探究とPRが今ひとつかなという印象を受けます。

持っている伝統は素晴らしいけど、今売られているものたちはイマイチ。
そんな経験をした人は多いのではないでしょうか?自分はよくそう感じています。
変わったものが欲しいんじゃない。人の個性ではなく、その土地の風土と伝統が感じられるものが欲しい。

メディアが発達し、伝統のものを目にする機会が増え、興味を持ったお客さんも徐々に増えてきていると感じます。
そういったお客さんに作り手が応えていくためには、目先の個性を求めるのではなく、今一度、土地の風土、原料から物が出来ていく循環、オンリーワンな地域性、そして「伝統」を見つめ直す時期にあるのではないでしょうか。


話は変わりますが、これからの時代、国際協調から輸入品の関税を緩める方向にどんどん流れていくと思います。
周辺諸国がどんどん技術力を蓄えて行く中、この先今よりも価格はもちろん、品質でさえ太刀打ちできなくなってきます。

ものをつくることと地域性、風土、それらは切り離すべきではありません。
緯度差もあって豊かな自然があり四季もある、日本が生き抜いていくためには多彩な風土を活かしていくしかないのでは。

先人たちが残していった、日本の風土で生きる知恵、伝統産業。
これからますます重要になってくるはずと思います。
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[ 2010/12/16 23:39 ] 伝統産業について | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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