shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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新しい産業構造は畑から

「リセット」「産業構造から見直し」

企業人がそんな抱負を掲げて始まった2011年。

大企業はどんどん海外進出し、日本の技術を吸収した低価格な海外製品が国内に流入し、中小企業は疲弊していく。安い賃金を求めて生産の拠点は海外へ、日本は消費国へと突き進んでいってしまうんかな。

ずっとそんなサイクルが繰り返されて、地方の中小企業の行き詰まり感に相当危機感を覚えます。今一度、日本は産業構造自体を見直す時期を迎えていますね。


日本人は賃金高で、何をするにしてもお金がかかります。
社会は分業分業で融通が利かず、人材の流動性も乏しいです。

例えば学生の就職事情はその顕著な例ですね。
企業と学生を結ぶのは仲介業者。広報の余裕のない中小企業はリストに載らず、企業に入るのも全く未知の世界に飛び込むようです。

合理化を進めるがあまり、人間的な繋がりはお金の繋がりとなり、かえって融通の利かない社会になってしまいました。
システマティックになればなるほど時代への対応は遅れ、全国一律の方法では都心はよくても地方はうまくいきません。

どこか、社会のルールが重荷になってお互いに縮こまっているような印象を受けます。


そんな中、こうして伝統産業を回っていると、そうした社会の仕組みからは違った姿があります。というより「残っている」でしょうか。

身内の人がせっせと働く職場、近所の人が顔を出してきたり、原料の収穫など人手のいる作業では近所、友人を呼んで手伝ってもらったり。

もちろん、儲からないから人を雇う余裕がないということではありますが、伝統産業は、家族、友人、近所の人間的な繋がりで支えられています。
そこにあるのは、社会のルールではなく、人間のルールです。

年に数回、忙しい時期だけ助っ人に来てくれる人、
小遣いほどのお金でわざわざ出てきて働いてくれる人、
野菜を持ってきてくれる人、

企業が失ってしまった、そうした人の流動性がそこにはあります。
人と仕事の原点を見ているようです。

でも羨ましい話だけではなく、やはり伝統産業はうまくいってません。
それは生産の過程で時間と手間がかかり、収益性が悪い産業だからです。収益性を上げようとして機械化して工場形態になってしまうと、やはりきちんとした賃金体制が必要となり、人の流れは固定的になり、一般的な企業と同じ道をたどります。


しかし、そんな様相が徐々に変わっていく時代になると予想しています。
いままで、「物をつくって売る」だけが収入源でしたが、メディアが発達して「物の背景」、つまり「情報」が新たなが売り物になってきつつあると思います。

実際に物の背景にある、風土、人、材料、技法、伝統・・・ほんっとに面白いストーリーがたくさん転がっています。
しかも、それらはフィクションではなく、現在進行形のリアルなストーリー、そして行けば会えるのです。
消費者には、知的欲求を満たすだけでなく、商品への信用を判断する材料にもなってきます。企業、研究者への情報提供も需要がありそうです。

そのためには今のように作り手の雑誌のインタビューとか「この人がつくりました」タグのような一回ぽっきりでは足りません。もっともっとハード(物)とソフト(情報)を近づけ、いろんな端末から継続的に情報を発信していく必要があります。


機械ではなく、人がつくるからこそ、その情報が面白くなる。
長年を経て形成された公有性、オープンにする伝統産業の風潮、物ができていく過程を売りに出来る素養が伝統産業にはあると思います。

そして高齢者ほど、面白い情報を蓄えています。働くおばあさんがポロっと言った言葉でも若い自分にはとても新鮮です。高齢者、地方ほど、豊かな人間のストーリーがあります。


人が資本という原点に立ち返り、垣根を低く、
そして「ものづくり」から「ことづくり」へ。
しかも地方、高齢者に活躍のチャンスがある。
それが実現できたとき伝統産業、および農業、手工業は日本の産業をリードしていく存在になるかもしれません。

値段、品質だけでなく、物の背景にある情報の質が価値基準に加わってくると思います。
それは「手間がかかった物はありがたい」という原点なのかもしれません。

なにもないと思われた地方から、新しい産業構造が発信されるかも。
それくらい大きな可能性を秘めていると思います。
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[ 2011/01/11 00:10 ] 伝統産業について | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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