shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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芭蕉布ってこんな布

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芭蕉布のことを紹介しておきながら肝心の布を紹介できてませんでした。
なかなか写真を撮る機会がなかったためですが、大宜味村喜如嘉芭蕉布会館のものを写真に撮らせていただきました。

芭蕉布は糸芭蕉の繊維を用います。
木綿などのように短い繊維を紡ぐのではなく、長い繊維を結んで繋いだものなので表面がツルッとしていて光沢があり、ところどころにぽつぽつとした結び目があります。

芭蕉布が汗でベタつかず、通気性もよいため亜熱帯の沖縄では好まれたようです。
木綿、絹が沖縄でまだ一般的ではなかった頃、衣服の大部分を芭蕉布が担ってきました。

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芭蕉布の文様は「手結い」と呼ばれる絣技法を用います。
手結いとは、まず糸の状態で色をつけるところ以外を芭蕉の皮、ビニールテープ等で括り防染します。そして織る段階で糸を前後左右に調整しながら文様をつくっていきます。

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なので、絣模様の左右には捨て糸という、糸の余りが生じます。
これも芭蕉布の特徴の一つです。

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糸の一本一本に存在感があります。

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芭蕉布は年月を経るごとに、飴色に変化し、深みのある風合いになってきます。
そして、染料も然り。化学染料では色褪せてしまうところを、琉球藍で染めた文様はしっかりと残っています。

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中には伝統的な色調とは違った明るく軽い色調のものもつくられています。


芭蕉の糸は4つに分類され、それぞれに用途が異なります。
上から順に外から内側の繊維。

ウヮーハー:繊維が固く太めに撚る。座布団、テーブルセンター等
ナハウー:ついで繊維が柔らかくなる中間部。ネクタイ、帯地等
ナハグー:柔らかく上質な繊維。着尺地用。一反織るのに約200本の糸芭蕉が必要。
キヤギ:一番白く柔らかくキレイだが、生成りでつかうと布にムラができるため染め糸用。
内側にいくにつれ繊維は上質になり、布もやわらかくなります。

よって、芭蕉布といっても、固い布、柔らかい布と様々。


先日、おもしろい話を聞きました。

いろんな芭蕉布のサンプルを見せていただいたとき、
「この布は年配の方が織った布ね。」
「こっちは若い人のね。」

という言葉がありました。

手織りはもちろん人が織ります。
糸を入れ、筬(おさ)で打ち込みを繰り返す手織りは、力加減と微妙な感覚で十人十色。

「性格が布に表れる」

自分も布を扱ってきましたが、そんなこと意識したこともありませんでした。

確かに、年配のかたの布は、筬目(経と緯の調子)が柔らかく、若い人のほうは真面目にキチッキチッと織られていました。そして布の柔らかさも、年配のかたの布のほうが柔らかかったです。

布のしなやかさ、弾力、表情・・・本当に全部違うんです。
そして糸の一本一本も繊維の状態、木灰で煮る加減、苧引き、自然と人の手を介して生まれる個性があります。

布を楽しむということはこういうことなんだな、と新発見をしました。

そして、この糸の個性は決して意図されたものではなく、作り手は糸のムラのないように努めます。その上で、自然に生まれる糸の個性というのは不思議と見入ってしまいます。

これはわざとムラを出そうとしたり、手を抜いて生まれるムラとはまるで違います。
糸と糸の調和を乱さず、それでいて一本一本に存在感があり、素材の表情が引き出されているのです。

布は自然と人、経と緯のハーモニーなのだと。布の背景には自然と人のストーリーがある。

大学で染め物に触れていた身としてひとより多く布に触れてきたわけですが、このことに気付きことはありませんでした。布をただの布としてしか見れないことがどんなに寂しいことか。そして世の中にどれだけ寂しい布が溢れているか。まさに、痛感しました。

そして、今も尚、真面目な布をつくり続けている喜如嘉に感謝です。

芭蕉布には多くのメッセージが込められています。
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[ 2011/01/25 03:11 ] 沖縄 芭蕉布 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

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Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

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