shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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今の芭蕉布

DSC_4884.jpg

伝統的な工法を守り続ける喜如嘉の芭蕉布。

しかし、やはり昔のままの芭蕉布がつくれるというわけではありません。

気候、産業構造、作り手・・・いろいろな条件で布は変化します。

以前、「今の芭蕉布は昔の芭蕉布に申し訳ない」という言葉があったように、ベストな布がつくれないのが実情なのだそう。

芭蕉布は今も素晴らしい布であることは変わりありません。
しかし、作り手の目には至らないところが見えている。だけどそこは追求できない事情がある。
喜如嘉の芭蕉布は葛藤の中にいるようでした。

DSC_4886.jpg

喜如嘉の芭蕉布を引っ張り続け、今は指導者の立場にいる平良敏子さんの手。
苧引き(うーびき・芭蕉の皮から不純物をしごき取る作業)後、乾燥させた繊維たちを、ひとつひとつ色を見極め、少しでもムラができぬよう選別しています。

「昔はもっとよかったんだけどねぇ。」

昔は、女性は織物ができて当たり前。皆高い技術を持ち、一人で布を織り上げていました。

しかし、それは昼夜問わず、毎日芭蕉布に捧げてきた喜如嘉の女性たちに支えられてきたものです。今の人々にそれを求めては担い手は集まりません。

現在、喜如嘉の芭蕉布では協同組合が抱える、20名足らずの工房が生産のメインとなっています。
そこでは20代から90歳まで、年齢は幅広く、また仕事に対する意気込みも様々。

人の性格、技術もまちまち。大勢で一斉に作業をするため、出来上がる糸も様々。少しでも糸のムラを無くすために、こうして入念に選別する必要があります。

DSC_4885.jpg

複数名の手が入る程、一枚の布の中にムラができてくる。それは熟練の目を持つ人からすれば気がかりとなるところ。しかし、芭蕉布を繋いでいくには今の産業構造でなくてはならない。

今は喜如嘉の芭蕉布を、その伝統を残していくことが最優先。

DSC_4881.jpg

なるべく糸のムラがないようにまとめていきます。

経のムラは縞模様になるにしても、緯のムラはそのまま横線となって表れてしまいます。
畑によって繊維が違う。木灰で煮る加減で違う、苧引き、苧績み、撚りかけ、染色、織・・・その全ての工程の良し悪しがそのまま布に響いてきます。

産業として残していくためには、効率よく生産していかなくてはならない。しかし品質や伝統もないがしろにしてはいけない。限られた人のための産業でもいけない。職場としてそれなりの待遇と給与を保証し、地元の人は積極的に受け入れる。

産業を維持していくことが第一。そのためにはどんなものになるのか、していくのか。


自分は産業として、地元の人が働く「場」として残り続けようとする喜如嘉の芭蕉布の姿勢は良いことだと思います。
伝統産業は人が集まる「場」でなくてはいけない。技術だけ残しても、人が集まらなければ意味がありません。そして伝統を繋いでいくことを忘れてはいけません。

値段や品質だけを求めては「場」は簡単に破綻します。
業界も、そして消費者も、相互に理解していかなくてはなりません。
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[ 2011/01/25 04:37 ] 沖縄 芭蕉布 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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