shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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琉球藍、やまあい工房③

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沖縄の田舎の更に山深いところ、オーシッタイという場所に工房を構える「やまあい工房」。

上山和男・弘子夫妻による、自然保護共生、循環型の生活をテーマに藍染め、タンカンづくりなどを営んでいます。

循環型の農業を目指して、電気、ガス、水道もない状態から、野山を切り拓き、畑を耕すところから始まりました。豚、鶏、野菜と様々な家畜、農作物をつくって、その延長で今は琉球藍とタンカンを生産しています。

藍は日陰でじめじめしたところや、山間部が適しています。オーシッタイはその条件に合い、さらにきれいな水も豊富でうってつけの場所と言えます。

やまあい工房の活動は「農」にとどまらず「農業」であることを前提としています。つまり継続して「場」として残り続けること。そしていろんな人に自然の大切さを訴え続けています。

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藍の生育には沖縄北部のやんばる地方の気候、土壌が適しており、かつては90%以上がやんばる地方が産出してきました。藍は換金性が強く、小規模農家がこぞって生産していましたが、戦後の化学染料の普及、生活様式の変化によってそうした小規模農家は姿を消しました。

今では、琉球藍は本部町伊豆味の伊野波正一氏が供給のほとんどを担っているという、ごく限られたものになってしまいました。世界の中でも美しさが際立つ琉球藍が、そうした現状にあることに危機感を覚え、上山夫妻は琉球藍を後世に語り継ぎ、そしてやまあい工房がその「場」であるべく、オーシッタイの地で自然保護共生、循環型の生活、こだわりの琉球藍をつくっています。

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よい琉球藍をつくるには、よい自然環境を守ること。
基地問題の渦中にある沖縄で、そのことを訴えることは特別な意味を持つことでした。やまあい工房は琉球藍を通して、「本当の豊かさとはなんなのか」常に社会に問い続けています。

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年に二回収穫できる琉球藍はそれぞれ「夏藍」「冬藍」と分けて呼ばれます。夏藍のほうが良質だという謂れがあるそうで、「夏藍をください」と注文をつける人もいるそうです。

しかし、上山弘子さんはそんなことはない、と言います。
やまあい工房では藍の栽培から染め、販売までを行うため、より藍に対して細やかに向き合うことができます。弘子さん曰く、そんな違いは感じられないとのこと。
染め手はどんな藍でも建てられなければいけない。失敗を藍のせいにしてはいけない。

基本的に藍の栽培と染めは分業になっているため、染め手は藍を畑の段階から状態を見ることは難しいのです。やまあい工房では栽培から手掛けるため、自分の手と目をもって藍をみることができます。農と工が一体となっていることの大切さを感じます。

藍の栽培から染料のもとをつくるまでは手間のかかる作業で、大量につくることのできる設備を構えたほうが効率的です。しかし、「わたしたちは一回につくる量がすくないから、その分たくさん経験できる。」と、上山弘子さんは言い、その言葉は将来の自分へ、そして次世代へと語り継ぐ決意、本当の持続可能性とはなんなのか考えさせられます。

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豊かな自然に囲まれ、こだわりぬいた製法でつくられるやまあい工房の「美ら藍」(ちゅらえー)は、冴え渡る美しい藍色を呈します。「弘子さんの藍じゃなきゃ」とこよなく愛する人も。


そもそも藍を始めたのは、オーシッタイに入植後、趣味に草木染め教室を開いたことがきっかけ。その中で琉球藍と出会い、その現状を知ってこの道にすすむことを決意したそうです。

何もない状態からのスタート。それまでの農業の中で得た土、自然に対する知識、オーシッタイの豊かな自然と清水のおかげで、野菜たちが育った畑の土から藍が同じように育ったときの感動は忘れられないものだそうです。

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何もないところからの工房づくり。想像しただけでも開拓の苦労を察します。
自然しかないオーシッタイですが、それが掛け替えの無い宝であること、そして自然を活用する知恵がもともと人には備わっていること、ここは多くのことを学べる「場」です。

琉球藍、豊かな自然を守る「場」としてあり続けること。やまあい工房の奮闘は続きます。

夕食後、友人のために千羽鶴を折る上山弘子さんと語り合った2日目の夜でした。

3日は次回

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[ 2011/01/30 02:28 ] 沖縄 | TB(0) | CM(1)
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[ 2011/06/16 11:05 ] [ 編集 ]
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プロフィール

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Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

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