shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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あざみ屋、みんさー工芸館①

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石垣島の登野城にある「みんさー工芸館」は八重山地方の特産である「八重山ミンサー」を数多く展示、販売しており、八重山ミンサーの観光拠点となっています。

ミンサーというのは通説では「ミン」は「綿」、「サー」は「狭」、綿に細い(狭い)もの、つまり綿の細い帯状のものと解釈されています。そしてこのミンサーがこれほど有名になったのはミンサーの「いつよ(五つ四)」のマークがあらゆるものに取り入れられ展開されたことが理由に挙げられます。

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「いつよ(五つ四)」のマークとはこのように五つと四つの星が隣り合って並んでいるもので、「いつ(五つ)の世(四)までも末永く」という意味が込められているといいます。
このミンサーは婚約成立の証として女性から男性へ贈られました。お互いにぴったりと重なり合う五つと四つの模様は夫婦の仲睦まじさを意味し、帯の両端にある白と紺が交互に繰り返される模様は「ヤシラミ(ムカデの足)」に例えられ、当時は通い婚の風習がありましたから「足しげく通って下さい」という意味が込められています。

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また、「いつよ」の両端の2本の白線は夫婦のいつまでも続く真心を表し、これらの模様が繰り返して続く様はいつまでも一緒に、藍を重ねて染めることは「愛を重ねて」など、数多くの謂れがあります。島によっては「いつよ」ではなく二本の絣がずれて隣り合う「夫婦絣」のものもあります。

ミンサーに込められた意味の起源が古いものなのか後からつけられたものなのかはわかりませんが、八重山地方の精神を象徴する大切なものであることにはかわりありません。

八重山ミンサー、「いつよ」がどのように伝承、展開されているのか見ていきましょう。
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古くの沖縄では男女の間に固有の物のやりとりがありました。ミンサー帯(ミンサーフ)もそのひとつ。
男女が婚礼までのやりとりにはこんなやりとりが交わされました。

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①まず女性が意中の男性へ丹誠込めて作った「ティーサジ(手巾)」を贈りプロポーズをします。
沖縄では様々な手巾が存在し、呼称もティーサジ、ティサージ、シダティなど様々です。てぬぐいのようですが日用品としてではなく贈り物としての意味合いが強いものです。花織、絣、絞り、様々な技法が自由に用いられるのが特徴です。

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②ティーサジを受け取った男性はプロポーズを承諾する場合、ガラス玉などで出来た「チダマ」という首飾りを返します。これも呼称は様々でビルイダマヌフビカザイ(ガラス玉の首飾り)とそのまんまな呼び方もあります。

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③ティーサジとチダマを交わし、婚約成立するとお祝いとして女性は男性に「ミンサーフ(ミンサー帯)」を織って贈ります。

「いつの世までも末永く」という想いはが込められ男装の帯として使います。

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④こうして花嫁になった女性はこの「ヒジリウチクイ」をかぶって嫁入りします。

ヒジリとは焦げるの意。藍を焦げるほど濃く染めたという意味で、ウチクイとは風呂敷のことです。意訳すれば恋焦がれる風呂敷といった具合か。
染め抜かれた9つと8つの絣は9がココロ(ククル)、8がはまる、つまり「心がはまって一つになる」という意味。さらに8は”矢”でもあり、”もう戻ってくるなよ”という意味もあるんだとか。

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ミンサーをとりまく文化には古くの沖縄の風習が満載で、図柄のひとつひとつに意味が込められています。
いまでは伝統的なミンサーだけでなく帯や鞄、服、タペストリーなどなどさまざまなものに「いつよ」のマークを施し、独自の商品展開がみられます。

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細帯としてのミンサーの中から「いつよ」が解放され、様々なものへと乗り移ってようです。

そうそう、石垣島は歌手の夏川りみさんの出身地。これまで紅白歌合戦での衣装には実は「いつよ」のマークが散りばめられているんです。

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こうしてみると「いつよ」が前面に押し出された衣装だったんですね。これが伝統的な図柄だとは言わなければわかりませんね。

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こちらはミス八重山の衣装。
石垣の海をモチーフにした色調はなんとも沖縄らしい色ですね。

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八重山ミンサーの歩みはまだまだ止まりません。
パリコレに出品し、海外プレスから高い評価を受けています。

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茶色の市松模様・・・なんともハラハラするデザインです笑

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「いつよ」を全く知らない海外の人たちの実際の反応は聞いてみたいですね。
四角でつくったシンプルな文様なのに関わらず、全体になんとも言えぬ雰囲気を醸し出しています。

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あざみ屋での売店をみていると「現代のハイカラ」という印象を受けます。
カラー展開も積極的でテーマを持って丁寧にされているように感じました。派手な色を使って失敗するケースが多い中、ここのは高い水準でまとまっているように思います。

地場にあるものを題材に、現代の感覚を盛り込んで積極的に事業を展開してきたあざみ屋。
ではもうちょっと詳しく売店の様子を紹介しながら八重山ミンサーをみていきます。
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[ 2011/05/01 19:55 ] 石垣島 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

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Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

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