shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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あざみ屋、みんさー工芸館②

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あざみ屋は昭和46年、新哲次、絹枝夫妻によって設立されました。
「あとから始める私は、人とちがうことをしなくてはならない。」(ミンサー全書より引用)
この言葉にもあるように、伝統の世界にいながら常に新しいことに挑戦する姿勢が感じ取れます。

『ミンサー全書』(南山舎)によると、新絹枝さんは東京で洋裁を学んだ後、石垣島へ帰って洋裁店を始めます。生まれは竹富島で、竹富の義母がもってきたミンサーフとそれに込められた想いの世界に触れて、島のために働くことを決意されます。洋裁が得意であった新絹枝さんは伝統的なミンサーのエッセンスを受け継ぎ、鞄や財布などにミンサー、「いつよ」を展開していきます。

あざみ屋にはそんな背景があるからか、商品をみても「ハイカラ」な印象を受けます。”伝統産業”という凝り固まったイメージにとらわれない自由な商品展開がみられます。
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青や赤、黄、いろいろな色がみられます。思い切りのいい爽やかな色使いです。

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タペストリーやネクタイ、「いつよ」のマークがいろいろアレンジされています。

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そもそもミンサーは紺地の細帯。
そこから「いつよ」をクローズアップし、いろいろなものに転用していったあざみ屋。
伝統のものをテーマにしながら、それをどう活用するか。物は変われどミンサーの精神的な部分はこうして受け継がれ、いまや石垣島のいたるところに「いつよ」のマークがみられます。

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かつて久米島の人が「石垣は見せ方が上手だ。」と羨んでいたことを思い出しました。デパートの売り場にいるような感覚になってきます。

あざみ屋は、2002年、沖縄県よりビジネスオンリーワン賞を受賞しました。この賞の目的は「独創的な企業経営により本県の産業振興に貢献している企業を表彰するとともに、その取り組み等を広く周知することにより、本県のビジネスマインドを高め、産業の振興に資する。」で、あざみ屋の受賞理由は「伝統工芸の市場性を明確に把握しながら、生活に根ざした実用品としての商品開発を行っている」とされています。

ブランド、マーケティング戦略に力を入れて、デザイナーと手を組み新ブランドを展開するなど、意欲的な活動がみられます。(といっても『ミンサー全書』には「パリコレチームがデザインしたKAJADIブランドの売り上げがさっぱりであった。そのため半年ほどの決断で中止する」と書かれています。)

動かない限り、失敗はしないが成功もしない、たとえ失敗に終わってもいつかは経なければならない道だったと思ってどんどん地場産業には挑戦していっていただきたいですね。

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おそらく、伝統工芸の伝統的なイメージからすればいちゃもんつける人もいるかもしれません。しかし、確実にミンサーのマインドはこうしたあざみ屋の努力などによって受け継がれるのですから、なにも斜に構える必要はありません。

全国数多の地場産業、伝統産業は、伝統にしばられて二の足を踏んでしまいがちです。長い目でみた伝統の継承、そして後世の人に教えていくことを目的にさえすれば、どんな派手なこと奇想天外なことも方法はいくらでもあるはずです。

そこには地元民の愛着に応える必要がある。対話の必要がある。
何が売れるかわからんから手当り次第に技を試す、のではなく、動きながら何が必要とされ、何を継承していかなくてはならないかを考え、整理していかなくてはなりません。

あざみ屋をみるかぎり、大衆的な面も持ちつつも独自性を保っているようにみえ、伝統産業でもなんでもやっていいんだなと思わされます。
伝統産業だからとか、職人芸だから、とか盲目的に内向保守に向かっては何も起こらないし受け継がれない。深く伝統を見通し、目前のものにとらわれず長い目での目的を設定し歩んでいける人材さえいれば産業は変わる。

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ちなみに八重山ミンサー自体は石垣島ではなく竹富島にルーツがあるとされています。創設者の新絹枝さんは竹富島出身ではありますが、地元を離れていた期間があったからこそ客観的に地元の伝統を考えることが出来たのだと思います。そしてそのことがあざみ屋の発展に繋がっていったのではないだろうか。

伝統産業が苦戦しているのはモノの問題じゃない。人の問題なんだと、人に関しては地元志向になる必要ななく、外から来た人も受け入れ、客観的な意見をもらうことが重要です。あざみ屋と言えども、この先、変化するニーズに更に柔軟に対応していかなくてはなりません。次のワンステップはどうなるのか楽しみです。

あざみ屋、みんさー工芸館は石垣空港からバスで行くことが出来ます。観光コースにもなっているのでじっくり展示スペース、売店を楽しむことをお勧めします。


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[ 2011/05/02 16:41 ] 石垣島 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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