shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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与那国島の織り手を訪ねて①

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与那国島の織り手さんを訪ねてきました。

まず、宇良部岳の麓に工房を構える三蔵順子(みくらとしこ)さんのもとを訪ねました。

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三蔵順子さんといえば、与那国の織物が注目されたきっかけとなった人。1984年、第八回伝統工芸品展で三蔵順子さんの織った「ダッチン花織」が総理大臣賞に選ばれ、一躍与那国の織物が脚光を浴びました。それまで無名な織物だっただけに、快挙というにふさわしい出来事だったそうです。

受賞の貴重の賞状を見せていただきました。って角曲がってる!
巻いて保管してたようなので、伸ばしてファイルに入れ直しておきました。

他にもいろいろと見せて下さったのでその様子を紹介します。
三蔵さんの工房は宿でもらった地図にも載っていたので、「行けば分かるかな?」と、アポの連絡をとりいざ工房を目指すものの、一向に見つからない。道の途中のおばさんに聞いてもあっちだこっちだで迷いながら、宿を出て工房を探すこと3時間。

もう手当たり次第それらしい道を原付で走ると、コンクリートの小屋を発見。「工房はなうい」の小さな板が見えた。ここが三蔵さんの工房。

ここ一連の写真がないのは、迷って定時に遅れてかなり焦っていたため。

三蔵さんの工房は60坪ほどで広い。
昔、養蚕小屋だったそうで、織物工房としては十二分なスペース。

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自前の色見本をいろいろ見せていただきました。
草木を使った天然染料というのは、植物から抽出した染液だけではうまく染まりません。染色を助ける”媒染剤”というものが必要です。色の上に書いてあるのは媒染剤の種類。このように媒染剤次第でいろいろと色を変えることができるのが草木染め、天然染料の特徴です。

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一言に茶色といってもいろいろな茶色があります。
車輪梅やマングローブなど、わりと茶色が得られる植物は多いのですが、それぞれで色の調子は違いますし、天候、温度などの条件で染まり方が違うので「思うような色が出せると嬉しい」と語ります。

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与那国島には世界最大級の蛾、ヨナグニサン(アヤミハビル)がいます。ヨナグニサンは繭を作るためこれで絹糸を穫ろうという事業が過去にあったそうで、三蔵さんもそれに関わったそうです。

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これがヨナグニサンの繭。
お世辞にもきれいとは言えない繭で、三蔵さん曰く、使いやすい繊維がとれないそうでそのまま御蔵行きになった発想だったそうです。

与那国花織は基本、絹織物で島には養蚕業者もいなくなったので今は糸を買っているのだそうです。さすがにこの島の規模で養蚕は難しいものがあります。

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乾燥させた染色に用いる植物。

三蔵さんは島の植物を使った染色にこだわり、若い織り手さんたちにも徹底して天然のものを使うようにいっているそうです。。
「化学染料を使うと三蔵さんがうるさいから」なんて言われることもしばしばあるようです。

天然のものを使った染めに比べると化学染料を使った方が断然楽ですし、幅広い”色”を出すことができます。自分のイメージ通りのものをつくるのも化学染料のほうが向いてますし、化学染料を使いたくなる気持ちはわかります。

不思議と天然のものを使うといろんな色を組み合わせても馴染み、落ち着いた印象が生まれます。
ただ自分は天然染料の”色”のほかにもっと大事なことがあると思っています。それは「自分たちで採ってくる」という行為。全部が全部自分で採ってくるのではなく、時には出来合いのチップを使ってもいい。過去の人々がやってきたことと、同じ行為を経験し、そこから学ぶことのできる知恵を引き継ぐ。そうやって過去との連続性を保つことでその地域は初めて、ありのままを保ちながら時代に合わせていくことができるのだと思います。

私見が長くなりましたが、三蔵さんが頑なに守ろうとしていることは、天然染料だけでなく、それを使って来た先人たちの人生なのだろうと、そう感じました。

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一通り、織のサンプルなどを見せていただいた後、クバの葉餅をいただきました!
クバの葉の端と端を持って、かた結びをして真ん中に寄せるのが賢い食べ方なんだとか。なるほど、これなら手が汚れない。

今回、三蔵さんの実際のサンプル、織物は写真は無しです。
織り手にとってのサンプル帳=ネタ帳は公開できるモノではないのと、一躍脚光を浴びることとなった与那国の織物にはたくさんの模倣品が溢れました。
三蔵さん自身も、自らの考案した柄を本土側の問屋の裏で全く同じモノを見たときは「ショックだった。」と苦い経験もされています。

自分もモノをつくったりするので、気持ちはわかります。
なので今回はとりたてて撮影はしなかったので、写真は少なめです。

三蔵順子さんの娘さんも織物を引き継いでいらっしゃるようです。
与那国島の織物の背景には島の自然と、こうした人々の努力が織り込まれています。
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[ 2011/06/10 20:46 ] 与那国島 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

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Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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