shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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与那国島の織り手を訪ねて②

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与那国島の織り手さんを訪ねて。
この日は、与那国島の比川地区にある「てぃぬ花工房」のつのだれいこさんのもとを訪ねました。

工房に入ると、なんだかいい雰囲気が漂っていました。
つのだれいこさんは突然の訪問にもかかわらず、やさしい面持ちで出迎えて下さって、いろいろと旅の話、織物の話をしながら話に花が咲きました。

つのだれいこさんは東京出身の方で、88年に与那国島の比川地区に移り住んだそうです。都会で育ったつのださんが何故西の果ての離島に移り住んだのか。


つのださんは、かつてはアパレル業界に身を置いてたそうですが、移り変わる流行を絶えずつくり出していくことへの疑問を覚えるようになりました。本場ヨーロッパの洋服の中にある変わらぬポリシーを感じるとその思いは強くなり、もともとの着物好きもあって日本のものの良さを見直すようになって10年目にしてフリーになったそうです。

そのころ、新聞で「草刈り十字軍」の募集の記事をみて活動に参加。この「草刈り十字軍」とは、全国から若者を募り、手入れする人がいなくなった山林にかけつけ、手作業で除草作業をする活動です。この活動を通して、自然農、自然との暮らしを体感し、東京での暮らしと対照的なものであっただけに、自らのライフスタイルを見つめ直す契機となったそうです。

フリーになって、次の仕事も住まいも決めていなかった頃、友人とともに足を運んだ与那国島にて、独特の自然の風景をみて「ここだ!」とピンときたんだとか。確かに、与那国島にくると、豊かな自然があって、それでいて和やかすぎない良い緊張感をもった風景は人を生き生きとさせる気がして「ここだ!」と思う気持ちもわかります。

するとそれから間もなく「最低限の暮らしができればいい」と与那国島へ移り住み、島の織り子養成講座に参加して、織物の道を歩むこととなりました。もともとアパレル業界で働いていたのと、与那国を外から見ることのできる”眼”を活かして、つのださんの仕事は軌道にのり、一時は与那国伝統織物協同組合の理事長も務められました。

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与那国島の織物は、島の植物で染色した糸で織られます。自給自足のモノづくりが今も息づき、祭りや地域の人々によって支えられています。
「好きなことを好きな場所で」
経済的に不安になったときもあったそうですが、工房を見渡してみると、楽しそうに仕事をしているつのださんの姿が思い浮かびます。

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与那国島の植物で染められた糸。ピンクは車輪梅、緑はハイビスカスだそうです。「緑に染まる植物って少ないって聞くけど、与那国島には結構あるのよね。」与那国島は沖縄の中でも特異な存在。同じ種類の植物でも与那国島では他の島々とは違った色の使い方をすることもあります。

与那国島にはハブがおらず、安心して植物を採取しに山に入っていくことができます。つのださんはだいたいその日に使う天然染分はその日のうちに採取して染めるのだそう。天然染料は基本的に乾燥させたものを煮出して使うのですが、採れたての”フレッシュ”な状態で使うのが他の地域と色が違う理由かもしれないとつのださんは言います。

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与那国島では絣はあまり見られない代わりに、花織、チェック模様のバリエーションが豊富です。
つのださんもいろいろ柄をアレンジしながら巾着にしたり、いろいろな小物にも応用しています。

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小物に飾り付けられた貝殻やサンゴは自ら海岸に行ってを拾ってくるのだそうです。
モノたちからつのださんの人柄を感じるようです。

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帰り際につのださんから沖縄に伝わるマースという中に塩が入れられたお守りを購入しました。シダティの柄が愛らしくて半ば衝動で買ってしまいました。シダティの柄は人気なようで自分が最後の一つでした。つのださんが拾ってきた貝殻付き。


与那国島は染色に用いる植物が豊富にあり、祭りがあればシダティ、カガンヌブー、ドゥタティなどの需要がある。織り手にとっては恵まれた環境だと思います。つのだれいこさんも「恵まれてる」と言います。

織物の話のあとは与那国島の話題。つのださんも移り住んだ身なので与那国島の古い言葉はわからないこともあるそうです。島のおばぁから「”うま(馬)”じゃない、”んま”だ!」と発音を教わることも。つのださんの本棚には”与那国語辞典”なるものがあって勉強熱心さがうかがえます。

つのだれいこさんからは、伝統工芸だと肩を張らずに、趣味がそのまま仕事となっている感じを受けます。観光地にもなってるDr.コトー診療所ロケ地から程近く、観光客もたびたび工房に訪れるそうです。つのださんの工房「てぃぬ花工房」とは”てぃ”は手を意味し、”てぃぬ花”とは”手作りの花”という意味だそうです。名前の通り、ここは、つのださんが手作りしたライフスタイルそのもの。苦労はある、けどそれ以上に楽しい。人生を楽しんでいるように見えます。

織物好きだったら与那国島に来たときちょっと足を伸ばして比川地区の「てぃぬ花工房」を訪ねてみては。きっと楽しめるはずです。
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[ 2011/06/12 23:02 ] 与那国島 | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

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Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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