shojiの伝統産業を巡る旅

名古屋の学生、shojiが各地の伝統産業を徘徊してます。

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伝統工芸士、九嶋郁夫さんに聞きましたpart4

コンポ 1 (0;00;07;01)

part4では僕が感じる大館の産地としての問題についてお聞きしました。

Shoji:今僕が大館を回っていて感じることは、産地の中でひとつの方針というものが見えないなって思います。やっぱり職人さんたちはそれぞれに独立してるし、地元の人の関心も薄いですし。この天然秋田杉の問題の意識もそれぞれの職人さんにはあっても、大館という産地から見たときに、一つの方針というのがあまり見えないんですよね。
これは僕が感じていることなのですが、九嶋さんはこの産地がこの先どうあるべきだと思いますか?
九嶋さん:なかなか難しい質問だな。んー、やっぱりこれからのことを外部の人とかを交えながら、これからの製品開発をどうしていくか真剣に考えないといけないだよな。今はおひつや弁当箱がいいけども、いつまでもってわけじゃないだろうし。
Shoji:やはりこれはブームですし、いつかは終わるでしょうね。今長期的な目線をもつ為にも、忙しい職人さんの代わりに考えるような周りの人というのが大事だと思うんです。今はデザイナーさんが来て新作をつくったりはしてますけど、やはり一過性で終わってしまうんですよね。
九嶋さん:そうそう。組合のいろんな事業でそうやって新作をつくったりするんだけど、それの成果って、なかなかそこで終わりがちなんだよな。
Shoji:そうですよね・・・。何かこう産地の中でコンスタントにこれからのことを考えていくことが大事ですね。
九嶋さん:そうだなぁ。やっぱり実際につくっている我々が突破口となって、これからのことを雑談でもいいから話し合っておかないとな。
Shoji:九嶋さんのところはあまり心配がないそうですが、やはり、高齢級材に転換する中で、曲げやすさだとか、いろいろな問題は出てくると思うんですよね。でも、町の人にその問題があまり知られていないっていう状態はまずい気がしますね。
九嶋さん:やっぱりそこまで問題を考えてる人って少ないかもしれないなぁ。造林杉はやっぱり技術も変わってくるし、難しくなるし、いろんな課題があるわな。やっぱり何らかの機会で話し合っていかねばいかんね。
わたしも何度か造林杉やったことあるけど、やっぱり技術も変わってくるんだよな。天然杉みたいに行かないところがあるんだ。
Shoji:あと、気候も変わってきましたし、昔ほどは寒くならない分、木目が細かくなりずらいと聞きました。
九嶋さん:んだ。昔は気候と土壌がマッチしてていい杉が出たんだけど。
Shoji:そうですね。今植わってるものも待っていれば昔通りのものになる保証はないですしね。いつまでも美しい秋田杉の曲げわっぱとは言ってられないかもしれませんね。
九嶋さん:明治ぐらいにはほんとに太くていい杉があったんだよ。昔はお湯に入れなくても水で曲がったもんだってよ。
Shoji:水でも曲がったんですか!
九嶋さん:そう。だんだん材料も変わって来てるんだよな。造林杉は素直に曲がらなかったり大変だろうな。これからの製品のことも考えなきゃいけないし。今のうちからいろんな面で対策をしていかないといけないな。
Shoji:なにかもっと、産地の中で職人さんだけじゃなくて、関心のある人がもっと出て来てほしいですね。
九嶋さん:関心のある人な。一般の人ってなかなか関心もたないんだよ。やっぱり職人とそういった関心のある人でやっていかなきゃな。
Shoji:やはり、この転換の時期に本来なら産地全体で取り組まなきゃいけないと思うんです。市政もそうですけども、半分商売、半分PR活動をやっているようなところから、問題に取り組み、それが職人さんにも波及して産地全体を包み込むようになると、この産地ももっと強くなるのになと思ってます。
九嶋さん:確かにそうだよな。産地全部が関わるようなやり方をすればな。われわれでは上手くいかなかったものもスムースにいく場合もあるしな。大切だよな。
Shoji:となったときに、今の工房ごとに独立しきってしまってる状態ってのは気がかりなんですよね。産地に方針が一つあると、職人ではない人たちも産地への意識が生まれますし、規格にしても、今はそれぞれの産地としてのまとまりも出てくると思うんです。
九嶋さん:そうだな。バラバラでもいいものができるわけでもないし。技術面でも、結構バラバラってのはあるんだよな。お互いに話し合ってもいいよな。
Shoji:でもそれは、それぞれに競合相手であるわけで、なかなか難しいことなんでしょうか?
九嶋さん:だなぁ。やっぱりそういう問題はあって難しいところはあるなぁ。

Shoji:僕はやっぱり伝統産業というのは、職人さんだけのものじゃないと思うんですよね。伝統というものをベースにもっといろんな人が関わるべきだと。デザインでも、行政でも、インターネットの世界でも、僕は職人さんは本当に尊敬してるし、いいものを持っていると思います。あとはそれをどう活かすかです。
九嶋さん:やはり我々はやることが決まって来てしまうんだよな。本当はあなた方のようにいろんな知恵しぼってやる人がいるといいんだろうな。なかなか先頭に立ってやる人ってあんまりいないからな。そこら辺が問題だよな。
Shoji:伝統産業はそういった産地を主導する人というのがこれから求められると思うんですよね。国の行政では産地ごとに異なる問題一つ一つに対応することは不可能だと思います。だから地場から始めてしていかないと。
九嶋さん:国からではなく地場からか。そうだなぁ。やっぱり地場から盛り上げていかないとな。補助金をもらってもつくるものはいつも同じだし、いろいろ話し合った方がいいかもな。
Shoji:いまでこそ、秋田杉の美しさを推していますが、材料が変わっていく中で、それに代わる強みを用意しておかないといけませんよね。特に、いま曲げわっぱが売れているときこそ、そういったことを考えなければならないでしょうね。
九嶋さん:そうだな。確かにそうだ。
Shoji:今でこそあまり関心がないような伝統産業ですけど、もっといろんな人に興味を持って中に入ってきてもらいたいですね。まずは産地を越えてでもいいですから、いろんな人が地場の問題に向き合わなきゃ、この状況は変わらないですね。
九嶋さん:んだ。でもいろいろ大変でしょうね。
Shoji:そうですね。いろんな事情がありますからねぇ。でもだからといっていつまでもこの状況を繰り返すわけにもいかないですし。
九嶋さん:うーん。産地の中で、そういう中心となってくれる人がいればいいだけどな。
Shoji:そうですね。曲げわっぱも実用的だし、職人さんもそれぞれにプライドをもって頑張っているんでけど、やはり産地づくりの点からすると、そういった中心となる方針があるといいなぁと思っています。そこになんとかデザインを通してお手伝いできれば。とりあえず、自分なりに方法を考えてみます。


この後、成り行きで工場へ移動となり、工場見学をさせていただきました。
僕の感じる産地への問題について、真剣に考えてくださって本当に感謝です。
すこし、一方的にいろいろしゃべってしまった感がありますが汗

九嶋郁夫さん、お忙しい中お付き合いくださり、本当にありがとうございました!
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[ 2010/06/13 17:30 ] 大館曲げわっぱ | TB(0) | CM(0)
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プロフィール

shoji

Author:shoji
名古屋の学生です。
今年度は日本の伝統産業を巡る旅に出てます。
旅先で見たこと体験したことを日々綴っていきます。

※すでに旅は終了しています。

mail:cus-show at hotmail.co.jp



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