6日、久米島紬の帯新作発表会及び交流会に参加してきました。
参加といっても組合スタッフとして受付、搬入出、その他いろいろな仕事のお手伝いをさせてもらいました。
朝、久米島紬組合の事務所で待ち合わせ。なにやら朝からパタパタしている様子。
いろいろと直前になって準備することが増えたそうで、差し迫る時間にピリピリした雰囲気が漂います。
午前中は組合のMさんに同行して段ボール運び。
前もって準備しておけばいいのに、のんびりして直前になってパタパタする。
「これがいわゆる、うちなータイムよ。」とMさんは教えてくれました。
今回が地元開催だったからいいものの、出張だったらこうはいかない。沖縄の人はイベントごとを企画するのが苦手なのかもね。
この日は着物を着用することになっており、Mさんと自分は午前中から着付けの先生に着付けてもらいました。去年から組合で働くMさんは着物を着るのは初めてだそうでかなり苦しそうです。いち早く脱ぎたそうでした笑
日差しが強く、冬物の久米島紬を着ていると汗がにじみます。
会場は久米島内のホテル。
会場での準備に向かい、なんとなく作業も一区切りし、弁当をつまみながらMさんと和んでいると、またまた直前になってあれこれ仕事が。花を買いにいったり、組合事務所に戻ったり、車で島を行ったりきたりする中、「さっきまでのんびりはなんだったんだろね」とお互い苦笑い。
Mさんと行動をする車中、島の生活のこといろいろ教えてもらいました。
島にはこれといった娯楽施設がなく、「やることがないから酒を飲む(笑)」のだそう。島の飲み会は長く、夜の1時2時は当たり前、時には4時までばか騒ぎなんてことも。そしてそれが当たり前かのように付き合うお店。しかもしょっちゅう飲み会に誘われて、次の日が仕事だろうと飲み会。飲んで踊って歌って、そして仕事へ。たくましいですね。
それと島の一番の遊びは「釣り」。Mさんも「釣りは最高」というように、いたるところで釣り竿を構えたおっちゃんたちを見ます。きれいな海に囲まれた久米島で釣りをするのはなんと爽快なことだろう。内地の海はゴミだらけで汚いねとMさんも言うように、このきれいな海は島の特権ですね。
そして、受付開始の2時が迫り慌ただしさが一層増して緊張感が漂ってきます。
自分は来た人を誘導したり、受付に座ったり、それなりに働かさせていただきました。いつも布を織っているみなさんも、今日は久米島紬を着て続々とやってきます。久米島にいても久米島紬を着る機会はほとんどなく、みなさんも嬉しそうに紬を着ていました。
今回の帯新作発表会はファッションショー形式で、有志がモデルとなり観客の中を歩いてお披露目します。伝統的な久米島紬と、色物で華やかな新しい久米島紬の発表をし、伝統的な紬にはなんと90歳以上のおばぁが4名モデルとして参加しました。足腰が痛くとも、しっかりとした足取りで、とても90歳をまわっているとは思えません。「紬は人をきれいに見せる」という謂れがあり、紬からパワーをもらっているように、みなさんとても元気です。
新作については、いつもは挑戦しないような柄、色を取り入れ、織り手が楽しんでつくっているなぁという印象を受けました。別にデザイナーや芸術家でなく、普通のおばちゃんたちが「この色柄はどうだろう」と思案している姿を想像すると、ものをつくることと生活が近い関係にあることの凄みを感じます。
直前のぱたぱたがウソのように、滞りなく会は進みました。
発表会の後、交流会も行われ久米島のみなさんとしっかり交流してきました。
その様子は②で。